2020-01-01から1年間の記事一覧

翻訳の練習問題16

私が翻訳する上で最も大切だと考える、情報の順序に関する問題です。うまい日本語に翻訳してみてください。 'All right,' she said, with a quick smile. 'Arnold ain't back yet.' 出典は、サマセット・モームの『The fall of Edward Barnard』です。

翻訳の練習問題15(解答)

今回のポイントは、辞書をこまめに引くことです。 「a devil of a」はどういう意味でしょうか。「どえらい、ひどい、大量の、厄介な、べらぼうな」という意味が辞書に載っています。 「row」は? 「激しい口論、言い争い,口げんか、厳しい叱責、騒ぎ,騒音…

翻訳の練習問題15

今回は、次の語句を訳してください。 a devil of a row これだけ短い語句だと、ポイントは自明ですよね。

翻訳の練習問題14(解答)

今回の設問は、 The fat man's eyes contracted till they seemed like pin-points, でした。 前置詞があったら、そこまでを情報の塊と認識して、そこまでを訳してからその次の塊を訳せないかどうか考えてみましょう。 この英文には「till」という時を表す前…

翻訳の練習問題14

今回も、サマセット・モームの『Red』(たぶん)からの出題です。 The fat man's eyes contracted till they seemed like pin-points, 長い文なので、途中で切りました。 ポイントは、もうお分かりのように、情報の順序です。前回と同じ「till」の処理方法が…

スカーフェイス

今まで見た映画の中で一番怖い映画かもしれません。子供は見てはいけません。これをプライム会員特典で誰でも見れるようにしているのは間違いです。料金を高く設定して、大人しか見れないようにすべきです。 若い人は、この映画のアル・パチーノのような人間…

翻訳の練習問題13(解答)

今回の問題を確認しましょう。 He began to laugh, mirthlessly, and his laughter grew till it became hysterical. ポイントは情報の順序を崩さないことです。この英文では、「till」をどう訳すかがポイントです。 情報の順序に配慮して訳すときには、情報…

戦場のピアニスト

自分だったらどうするかな。ずっとそればかり考えながら見ていました。 たとえば、次のような噂を耳にしたとします。 アウシュビッツには大勢のユダヤ人が列車で毎日運び込まれる。しかし、食糧も水も運び込まれていない。しかも、列車はいつも空で引き返す…

アラバマ物語

正義が勝つわけでもなく、悪がはびこるわけでもないという、何ともすっきりしない物語ですが、なぜか心に残ります。 すっきりしない物語が大ベストセラーになるはずない、と考えると、自分はこの映画をきちんと理解していないのではないか、と自分で自分を疑…

タクシードライバー

私は若いころ、社交性に欠け、孤独に陥り、社会に嫌悪感を抱くような人間でした。不眠症にも悩んだことがあります。自分がそうだったから、「ほとんどの人が似たようなものなのだろう。これが普通だ」と思っていました。でも、これって本当は危険な状態なん…

アバウト・タイム ~愛おしい時間について~

きちんとしたメッセージのある、いい映画だと思います。 でも、そのメッセージが少し弱いかな。端的に言ってしまうと、たいして重要なメッセージではないかな。 時空を超えてしまうので、分かりにくくて、僕がきちんと理解していないのかもしれません。本が…

翻訳の練習問題13

今回もサマセット・モームの作品からの出題です。たしか『Red』(赤毛)だったかな。 今回から、ポイントを先に公開します。そのポイントに配慮して訳してみてください。訳文を頭の中で思い浮かべるだけでなく、きちんと書き取ってください。解答を見たとき…

井上尚弥はどこまで強くなるのか

井上尚弥の強さの秘密はどこにあるのでしょうか。誰もが井上のスピードとパンチ力を力説しますが、私はあの冷静さに井上の強さの秘密があると思います。どのような状況でも冷静に試合に臨むことができるから強いのです。 日本時間の2020年11月1日に行われた…

翻訳の練習問題12(解答)

英語には、その時の話題の中心を文の主語にして話すというルールがあります。この時の話題の中心はCDですから、それを主語にして「This CD was bought by <wife’s name>」と発言するのはごく自然なことです。 ところがこの英文には、無生物主語と受動態という、日本語では</wife’s>…

ディア・ハンター

子供には見せない方がいいでしょう。刺激が強すぎるし、ベトナムがあんなところだと勘違いしてもらっても困ります。 20代、30代の人は見ると、良い勉強になるでしょう。友情がどういうものか教えてくれます。 中年以降の人は、昔をなつかしむという意味で楽…

オズの魔法使い

僕はこれまでの人生、ずっと子供っぽいと言われ続けてきました。 50になる前後から、なぜ自分が子供っぽいといわれるのか、分かってきたような気がします。少しは大人になったのでしょうか。 でも、50を過ぎた今でも子供だから、映画『パディントン』を見て…

翻訳の練習問題12

30年ほど前、まだ音楽をCDで聴いていた時代の話です。 日本人の男2人、女1人、その女の夫でアメリカ人1人の合計4人で、その時かかっていたCDについて日本語を使って話していました。アメリカ人が日本語で次のように言いました。 このCDは<妻の名前>によっ…

レオン

映画の中に、頭のいい子が出てくることがありますよね。 微分積分の難問が解けるとか、数カ国語を操れるとかいうのではなくて、人の心を読むのがうまくて、危険をすぐに察知して機敏に身を守ることができる子が描かれることがあるじゃないですか。 若い頃、…

翻訳の練習問題11(解答)

今回のポイントは、情報の流れを崩さないことでも、英単語の重要度を考慮することでもありません。抽象名詞と無生物主語の処理方法がポイントです。 Edward's candour seemed to Bateman very surprising, but he thought it indiscreet to pursue the subje…

翻訳の練習問題11

サマセット・モームの『The fall of Edward Barnard』からの出題です。 Edward's candour seemed to Bateman very surprising, but he thought it indiscreet to pursue the subject. この直前に、エドワードはある会社を首になったことを何のためらいもなく…

オペラ座の怪人

名画には、心に残るシーンがあります。 パディントンがルーシーおばさんに抱きつき、"Happy birthday, aunt Lucy” と囁くところ。 ヌードルスが中国人の店でアヘンかなんかを吸って、しかめっ面をしていたのに急に笑顔になる瞬間。 ダンバー中尉にインディア…

Once Upon a Time in America

ロバート・デ・ニーロ主演の名作。 音楽が印象的であることに加えて、鏡を上手く利用した撮影方法も印象的である上に、懐中時計やフリスビーなどの小物を使った話の展開も印象的だし、ところどころに印象的な台詞がちりばめられていて、とにかく心に残る作品…

素晴らしき哉、人生!

自分を犠牲にしてまで他人に尽くすことの大切さを教えてくれる映画です。心が洗われるようです。 意地悪な人は、「こんな奴いねーよ」なんて感じるかもしれませんが、こういう美談ってたまに聞くし、規模が小さいものはそこら中に転がっているような気がしま…

ドラゴン怒りの鉄拳

ブルースリーの名作です。 40年ほど前の小学校では、休み時間に男の子はブルースリーになって高い声を張り上げ、女の子はピンクレディーになって踊っていました。 いま見ても、ブルースリーってかっこいいですね。 今の男の子たちは、ブルースリーを見てカッ…

翻訳の練習問題10(解答)

練習問題10のポイントは何でしょうか。その前に、練習問題10の英文をおさらいしておきましょう。 Up to one caregiver is approved to accompany the patient. さて、ポイントは? 英単語の重要度がポイントだということ、バレバレですよね。 では、重要度の…

翻訳の練習問題10

最近、翻訳の練習問題を出題していなかったのは、アマゾンプライムで映画を見てばかりいたからで、ネタ切れではありません。ネタは無尽蔵にあります。なんせ、毎日のように英文を日本語に訳しているので。 今回は、実際に仕事で出会った英文から。 Up to one…

最高の人生の見つけ方

フランス映画の『最強のふたり』は、実話に基づいていて、大富豪とスラム出身の男の友情を描いたものでした。 『最高の人生の見つけ方』は、実話に基づいてはいませんが、『最強のふたり』と同じように、大富豪とふつうの家庭の男の友情を描いたものです。し…

はじまりのうた

こういう映画を見ると、なんて自分は子供なんだろう、と思います。 パディントンは理解できます。パディントンの最後の台詞「Happy birthday, aunt Lucy」が心に焼き付いて離れません。あのシーンを思い浮かべると、源氏物語の時代の日本人のように、涙で袖…

パディントン2

礼儀正しく、誠実に、思いやりを持って生きて行くことの大切さをパディントンが教えてくれます。 礼儀正しく、誠実だったためにブラウン一家から信頼を勝ち得たパディントンは、思いやりがあるため、ご近所の人気者です。ところが、濡れ衣を着せられて刑務所…

パディントン

ペルーの奥地で英語とマナーを身に付けたクマさんが、大地震で家を失って、ロンドンに渡ることを決心します。ロンドンでブラウン一家に拾われますが、おばあさんと奥さん以外の家族、旦那さんと子供2人からは冷たい扱いを受けます。それでも、いろいろな出来…