2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『捨てきらなくてもいいじゃない』岸本葉子

新聞や雑誌に掲載されたエッセイをまとめた一冊です。 前にも、この人が書いたエッセイを読みましたが、この人の書くエッセイには、モノについて書かれたものが多くて、人が出てくることは稀です。女性ですから、ファッション関係の服とか化粧品とか装飾品と…

『バブルノタシナミ』阿川佐和子

2017年7月に発行された本だから、今まで読んできた阿川佐和子さんのエッセイのなかでは最も新しいものかな。 ちょっと調べてみたら、これまで僕が読んできた阿川佐和子さんのエッセイは、すべて10年ほど前に出版されたものばかりでした。 その10年ほど前のエ…

『ひとりを愛し続ける本』遠藤周作

さすがは遠藤周作さんです。最初から引き込まれました。 人を見る目が鋭すぎます。しかも、遠藤周作さんのおっしゃることは、どれもこれもごもっとも。思わず頷いてしまいます。 初版が1986年ですから、30年以上も前の本です。こんなに古い本なのに、遠藤周…

『まだふみもみず』檀ふみ

檀ふみさんの親友である阿川佐和子さんによると、檀ふみさんは何でも学術的に追及する人なのだそうです。檀ふみさんご自身は、学生の頃はそんなに勉強しなかったけど、社会に出てから勉強するようになった、と自分のことを言っています。 いつ勉強したかに関…

『オドオドの頃を過ぎても』阿川佐和子

阿川佐和子さんは、子供の頃あまり読書をしなかったと言っていますが、なかなかどうして、ご自身では気付かぬうちに、良書をけっこう読んでいたことをこの本で白状しているではないですか。優秀なお兄様に比べたら、読んだ本が少なかったということに過ぎな…

これまでの人生でいちばん笑えたこと

犬の散歩をしているときのこと、ある家の庭で、上は小学校1年生くらい、下は幼稚園児と思われる姉妹が遊んでいました。 「ねえ、ねえ、お姉ちゃん、浣腸しよう!」 「いいよ」 妹は両手を組んで人差し指を伸ばし、姉の背後にしゃがみました。「カンチョー!…

『太ったんでないのッ!?』阿川佐和子、檀ふみ

阿川佐和子さんは、恵まれた環境でお育ちになったように見受けられますが、庶民的な人なんですね。少し高い買い物をした後で必ず後悔して罪悪感に苛まれたり、モノを大切にしすぎるほど大切にしたり。 檀ふみさんは、筋金入りのお姫様なんですね。贅沢が大好…

『50代からしたくなるコト、なくていいモノ』岸本葉子

たしか、日曜日に早起きしてNHKをつけると、岸本葉子さんが俳句の番組の司会を務めていますよね。ゆっくり、のんびりとした語り口は、のろまな私には好印象です。早口でまくし立てる、私の妻のような人には、ややもするとモタモタした口調にイライラさせられ…