英語は名詞、日本語は形容語句

私は英語の権威ではありませんが、長いこと翻訳をやってきたので、少しは自信があります。長年、英文を訳してきて感じた日本語と英語の違いは、英語は名詞に重きをおき、日本語は形容語句を大切にすることです。

 

たとえば、「泳ぐの上手いね」を英語にしてみてください。たいがいの人は次のように訳すでしょう。

 

You are good at swimming.

 

間違いではありませんが、自然な英語ではありません。英語ではふつう、次のようにいいます。

 

You are a good swimmer.

 

日本語では「上手い」という形容動詞を使うのがふつうですが、英語では同じことを表現するのに、「a good swimmer」という名詞を使うのです。

 

では、次の英文を日本語にしてみてください。

 

You are a good singer.

 

もうお分かりだと思いますが、「いい歌手だね」ではありませんよ。「歌うの上手いね」です。字幕だったら、「歌うまいね」ですかね。